今、全国で急激に知名度を上げてきたパクチー。
パクチーは近年大流行するまで日本の食卓にはなじみのない食材でした。
しかし、パクチーはいったいどこの国の食べ物なのか、みなさんはご存知ですか?
そこで、パクチーがどこの国からやってきたのか、そのルーツや歴史についてご紹介していきます。
様々な用途で使われてきたパクチー
パクチーはアジアのみならず様々な地域で利用されてきました。
日本ではエスニックブームの影響で、食用葉の部分は「パクチー」というタイ由来の呼称が広まりましたが、英語圏ではコリアンダーやコエンドロ、中国では香菜(シャンツァイ)という呼び名で使われてきました。
そのため、パクチーはどこの国のからきたか、となると一口に語れませんが、パクチーという呼び方はタイから来たと考えて良いでしょう。
パクチーの利用の歴史は紀元前までさかのぼると言われています。
古代エジプトや古代ギリシャ、古代ローマにおいてパクチーは腹痛やめまいなどに効果がある薬草として利用されていました。
実は、平安時代には中国を経由して日本にもパクチーは伝わってきていましたが、残念ながら食用としては一般化しなかったようです。
インドでは古来よりパクチーの実、いわゆるコリアンダーシードをスパイスとして利用しています。
これは、カレーやハーブティーなどの原材料として、パクチーブームが到来する以前から日本で一般的に使われています。
東南アジア出身者も驚く日本のパクチー食文化
日本でのパクチーの食文化には、エスニック料理の本場、東南アジア圏の人々も驚きを隠せないようです。
東南アジアでは、パクチーは料理の脇役で、スープの具材や肉料理などの付け合せなどに少々取り入れられるのが一般的です。
一方日本では、エスニック料理の使用量を大きく上回って、パクチーがメインとなるような料理が次々とメディアに取り上げられるようになりました。
パクチー特集では、料理を埋め尽くし、皿を覆わんばかりのパクチーが盛られた料理が取り上げられ、パクチーを使用したレシピ本でも、パクチーがしっかり食べられるような料理が多く掲載されています。
なかなか日本になじまなかった食材が、大ブームとともに本場の人も驚くような使われ方をしているというのは、なんとも不思議ではありませんか。
まとめ
・パクチーは古来よりヨーロッパやアジアで薬草、スパイス、食用として利用されてきた。
・パクチーはコリアンダーや香菜など様々な呼称があるが、パクチーという呼び方はタイ由来のものである。
・エスニック料理ではパクチーはサブ食材。日本のようなパクチーをメインにおく料理は珍しい。
パクチーはどこの国から来たか、そのルーツは複雑ですが、世界各国で重宝されてきたのは間違いありません。
世界各国をまたにかけ愛されてきたパクチーをぜひ味わってみてください。